閉鎖的、排他的な日本の携帯電話事情2007/02/12

NOKIA E61を使っていると日本の携帯電話業界がいかにユーザーの方を見ていないのかがわかってくる。
通常SIMロックの掛かっていない携帯電話の場合、SIMカードを挿すとMMSやボイスメールなどの必要な設定は全部できてしまうそうである。たしかにSoftBankのUSIMカードを挿すとVFJP Access Internetというインターネット接続が設定された。(これはおそらくSoftBankの前身であるVodafoneが世界中に展開するグループだったことからだと思われる。)
SoftBankで他に何か設定されていないか探してみたが残念ながらVFJP Access Internet以外は見つからなかった。
一方、DoCoMoの方であるが一切何も設定されない。DoCoMoのサービスとしてSIM(FOMA)カードを挿しただけで使えるのは通話とSMSだけである。海外のようにSMSが通信事業者を異にしても相互に送受信できるのであれば、この仕様でも許容できるかもしれないがそれができないとなるとMMSが使えないと不便である。
E61では普通のE-Mailが使えるがプッシュメールではないので、ケータイメールに慣れている人なんかは使い勝手の違いにとまどうと思う。サーバーによる遅延が若干あるけど送られてきたらすぐに通知されるそれがケータイメールなのだから自分からメールを取りに行く普通のE-Mailでは不便である。(E61でプッシュメールを使う方法はあるが個人で使用するにはいろいろと問題がある。)
実はE61にはMMSが使えるようになっている。しかし、MMSというのはメールが届くとSMSで受信通知を送り、それを受け取ってMMSというのはを読みに行くという仕組みになっているのだが、MMSを受信するにはサーバーに接続する必要がある。ところが、そのサーバーとの接続設定が公開されていないのだから利用できないとなる。実はこの問題の検証のためにX01HTのときに見つけたSoftBankのサーバーとの接続方法を用いて試してみた。どうやら九州でもUserAgentの照合をしていないようで今のところは使うことができた。しかし、これで使うには違法性もありますが、いつ使えなくなるかという不安定要素があり問題である。E61での接続をSoftBankがサポートしないんだからE61のユーザーに内緒(というか現時点でもSoftBank自らは公開していない)で変更されても何も言えないのである。サポートされないというのはそういうことである。
そこで、なぜSoftBankはMMSが使えるのに使えない(使用させない)のかという疑問が出てくる。それは、なぜSIMロックフリーを排除するのかというところに行き着くと思う。それが日本の携帯事情というのが閉鎖的、排他的で鎖国のような方式をとってるからにすぎず、国際的な競争を放棄してるからにすぎない。端末を安価に提供しその分を高い基本料で維持する。そのために自社のサービスを占有できる端末を用意することで利用者を縛り付けているのではないかということである。ところがこの新たなサービスが高価な端末を生み出す。これがスパイラルしているように思える。
SoftBankは携帯電話の風雲児になれるか。基本料金が980円で通話料無料という新しい発想(これ自体はSoftBank間同士なんで排他的といえばそうだがそれ以上の発送には違いない。)を見せてくれたぐらいだから期待している。

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